ごあいさつ

日頃から格別なご支援とご協力を頂いております、ご来賓多数のご臨席を賜りこの上ない喜びとするところで御座います。職員を代表致しまして心より深くお礼申し上げます。

振り返りますと、当時の釧路市医師会長であり医療法人社団三慈会の理事長でありました西池彰が釧路市医師会病院を継承する形で、平成21年4月1日に釧路三慈会病院が誕生し、まさに光芒一閃の出来事でありました。

開院草創期におきましては、未だ混沌とした常勤医不足の診療体制の中で、三慈会病院に注力するため、西池彰が院長を務める西池整形外科クリニックを休診にし、中村副院長と私を含む6名の常勤医師と非常勤医師4名の体制で通常診療を行い、また整形外科と循環器内科においては救急当番の診療にもあたっておりました。しかし、数ヵ月後には諸事情により2名の常勤医師が退職し繁忙を極めていた中、翌年の4月に副院長兼・人工関節センター長として西池修が戻り安堵したのが昨日の事のように思い出されます。

その後、平成23年には海老原響先生が整形外科部長として就任、非常勤医師も10名程に増員できた事を機に、整形外科部門のサテライト施設として西池整形外科クリニックの再開を決断致しました。また、同年6月より千葉県船橋市立医療センターの臨床研修協力施設として協定を結び、地域医療研修を厚岸町の田中医院院長田中文章先生のご協力を頂き、毎年10名程の研修医指導に携わっております。平成24年には、麻酔科部長として西池聡が就任し、翌年ペインクリニック外科を開設し新たに標榜科に加えました。平成27年には今泉孝敬先生が循環器内科部長として就任。その翌年には中田健夫先生が麻酔科副部長として就任され、2018年末の時点で常勤医師8名・非常勤医師25名の体制にまで整える事ができました。

更に2019年の4月から、釧路市内で55年間有床診療所を開業しておられました眞木常雄先生が当院にて常勤医師として勤務され、地域医療のためご尽力されております。それに伴いまして、眞木先生の診療所の19床を、回復期病床として西池整形外科クリニックへ承継される事が、令和元年11月7日の地域医療構想調整会議にて承認されました。また平成26年に居宅介護支援事業所を開設し、釧根地域における地域包括ケアや医療と介護の連携を目指して取り組んでおり、平成30年には北海道でも初となる特別養護老人ホームを当院敷地内に増築し、介護への利便性を高めると共にICU、循環器カテーテル治療室及び手術室の大規模リニューアルを敢行いたしました。

開院10周年となる2019年の8月には「地域に医療格差があってはならない」という信念の元、整形外科領域では人工関節手術におけるロボット支援手術システムNAVIOを道内で最初に導入致しました。また令和元年11月11日より、いたみ治療センター・ペインクリニック外来をリニューアルし、都会へ行かずとも最先端治療を受けることが出来る環境を整える事ができました。

今後も、当院の理念である慈愛の心を持ちまして、整形外科、循環器内科、ペインクリニック外科のそれぞれが、一般診療に留まらず、専門的な治療を中心とし、患者様を主体とした、融通性のある小回りの利く医療を提供し地域医療の発展に職員一同、微力ながら尽力してゆく所存でございます。

最後になりますが、釧路三慈会病院10周年及び西池整形外科50周年のこの日が、今後訪れる人生100年時代において、ひとりひとりが自立した生活を維持する事が困難な状況の中で、新たな希望への第一歩となる事を記念し、又関係各位皆様のご指導、ご鞭撻並びに地域の皆様のご協力に対し、重ねてお礼申し上げるとともに、今後とも、より一層のお力添えをお願い申し上げまして式辞とさせて頂きます。本日は誠にありがとうございます。

医療法人社団 三慈会 理事長
医療法人社団 三慈会 釧路三慈会病院 院長
西池淳

医療法人社団 三慈会 理事長
医療法人社団 三慈会 名誉会長
西池彰

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